校長インタビュー

東京都市大学付属中学校・高等学校 校長インタビュー

校長先生に至るまでの経歴についてお聞かせください。

大学を卒業して神奈川県の県立高等学校の数学の教員に採用されました。教員としては県立高等学校3校で教壇に立ち、教育委員会にも4回異動し合計12年、人事系の部署に勤務しました。川崎北高校6年目に東京電力へ1年間研修派遣の経験もあります。管理職としては定時制の教頭から始まり全日制の教頭、2校で校長を務めました。生徒指導の困難校や進学校、中堅校、定時制と様々な学校を経験してまいりました。そして定年退職に続き東京都市大学付属中学校・高等学校の校長を拝命いたしました。

東京都市大学付属中学校・高等学校(以下、付属中高)の教育について、具体的な中身や特徴について教えてください。

主体的な学び・キャリア教育・国際理解教育に力を入れています。

  • 中学3年間に約60のテーマにわたり科学実験をカリキュラムに組み込み、実験の準備・考察・レポート作成・発表と思考力判断力表現力を伸ばすプログラムを設置しています。また、自分がテーマから考える弁論大会ではプレゼンテーション能力を育み、中期修了論文の作成では記述力を培うプログラムを行っています。

  • 将来の社会人職業人の意識を持たすため、中3でキャリアスタディという同窓会の協力を得たプログラムに力を入れています。様々な職業の方々からの講演や企業訪問研修を通して学んでいきます。

  • 国際理解教育の一環として、ニュージーランドのターム留学や語学研修、マレーシアの異文化体験研修を行っています。中3では英語の授業では海外の現地の方と1対1の英会話を行い英語力の向上に努めています。

公立校とのちがい、付属中高ならではの特徴は何ですか?

神奈川県の県立高等学校は全校男女共学なのですが、本校は私立の中高一貫の男子校ですので、同じ学校ではありますが雰囲気が全く違うなと感じました。高校生だけを対象にしていましたが、生徒の半分は中学生で、しかも女子がいない。そこは男子校の良いところで女子の目を気にせず溌溂と積極的にやりたいことをやっているところが良いと思います。先生も中学生から関わっているので生徒との信頼関係ができており、明るく素直な生徒が多いです。また、先生の異動がほどんどないので卒業生はいつ来校しても当時の先生が学校にいてくれる強みがあります。

付属中高が求める教員像(人材像)についてお聞かせてください。

  • 生徒の知的好奇心を掻き立て、生徒の持っている能力を伸ばそうと努力する人

  • わかりやすい授業ができ、集団に対して指導力のある人

  • 豊かな人間性、社会性、コミュニケーション能力を持っている人

  • 高い倫理観を持ち公平公正に行動できる人

付属中高の教員に求められる特性やスキルはありますか?

  • 自分の専門分野において高い専門性を持ち常に向上心を持っている人

  • 生徒を把握しながら授業改善を意識し、生活面についても適切に対処、指導できる人

  • 教職員と協力し学校全体を意識しながら組織的な行動ができる人

今後、付属中高をどのような学校にしていきたいですか?

校訓に掲げる「誠実・遵法・自主・協調」の精神により、健全な精神と豊かな教養を身に付け国際社会で活躍する有為な人材を育成する教育目標とし、豊かな社会性、主体性、道徳心を備えた人物を育てる。教員、生徒、学校全体が一丸となって、持っている力を最大限伸ばし成長しあう学校をめざしたいと思います。中学入試における志願者数も都内の男子校で14年連続1位を続けている人気校です。最難関大学を目指している生徒も多く合格実績も上昇しています。生徒のニーズに応え、さらなる高みを目指します。

付属中高の教員へ興味を持っている方へメッセージをお願いします。

教員という職業は一生通してもやりがいのある仕事です。人生の中でも大事な時期に子どもを預かり教育する責任重大な仕事です。子どもの持っている能力を十分に引き出し伸ばすとともに豊かな感性や人間性を高めていくたいへん難しい仕事ですが、楽しくやりがいがある仕事です。子どもの成長する姿を見守り将来社会で活躍する人材を育てようと思っている方、是非教員をめざしてください。