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等々力中高

東京都市大学等々力中学校・高等学校 非常勤講師

M.Y. 2020年度入職

これまでの経歴についてお聞かせください。

大学では史学科に在籍し、東洋史を専攻しました。公立高校の教員になることも考えていましたが、準備不足だったこともあり断念しました。当時、教員になるのは今よりも狭き門でした。卒業後は自動車会社で営業職として社会人経験を積ませてもらいました。お客さんからの評判は割と良く、やりがいも感じられましたが、やはり教員への思いが強く、あらためて挑戦しました。そして、まずは非常勤講師、さらには専任教員として働く機会をいただき、教科指導、生徒指導、担任業務、校務分掌、保護者対応など、目の前のこと一つひとつに誠実に取り組む毎日でした。5年前に、専任教員を辞め、新しい挑戦として個人事業を立ち上げましたが、コロナ禍もあり思うようにはいきませんでした。その間も、非常勤講師として教壇に立ち続けていた時間を通じ、自分の天職は教員だなと再認識しました。その後、本校で非常勤講師としてご縁をいただき、現在に至ります。

東京都市大学等々力中学校・高等学校(以下、等々力中高)の印象を教えてください。

印象といわれて思い浮かぶものは2つあります。一つは「子ども達が元気よく挨拶する学校」であること。自発的な挨拶は心に余裕がないとできません。つまり、本校の生徒達は心に余裕があるということです。そして、もう一つが「働き方の効率化」です。私たち教職員は子ども達がそれぞれの目標に向かって努力し、幸せの実現を支えるために全力で働いています。こうした教育活動ができるのは、働き方の効率化がものすごいスピードで進められているからです。特に最先端のICTツールの導入はめざましいものがあります。「ICT」と聞くと「私には難しいかもしれない……」と考える方もいるかと思います。本校はロイロノートを首都圏の私立学校の中でもいち早く導入した実績がありますが、ICTの専門部署を設けており、年度はじめに行われる研修だけでなく、常にフォローの行き届いた中で教職員それぞれの教科性や授業観に合わせてICTを活用できるようになっています。

仕事(教員)と家庭との両立について教えてください。

専任だったときは、仕事を口実に家庭のことは妻に丸投げしており、両立からは程遠い毎日を過ごしていました。現在は、週4日勤務となったので、フルタイムで働いていた時に比べて家庭で過ごせる時間は圧倒的に増えました。といっても、自分自身の身の回りのことをほぼ自分でやるようになったくらいです。おかげで家庭における妻の負担は確実に軽くなったそうです。また、2年ほど前からは、趣味としてトレイルランニングも始めました。以前と比べると収入は半減しましたが、何より得難い「時間」が手に入る非常勤講師という働き方は私にとっても我が家にとっても正解だったと思います。

授業の内容を向上させるためにやっていることは何ですか。

教科書や参考書を読んだり、動画を視たりすることでは得られない、今、この場にいる、教員と生徒たちの特別な時間の共有が授業だと思います。そんな特別な時間のために私がしていることは、特別なことではなく、いわゆる基礎基本の積み重ねです。担当している科目は世界史探究ですが、大学入試問題を解く、書籍やニュースなどから知識をつけることは常に意識して取り組んでいます。本当にまだまだ知らないことだらけです。また、教材研究には今でもかなりの時間を充てています。わかりやすさや面白さに繋がる仕掛けを考えます。授業の後には振り返りもします。説明が伝わったのか、一方的にしゃべり過ぎていないか、くどくなかったか、興味を引くことはできたか…。うまくいかないことで落ち込むことも多いですが、引き出しが増やせたことにして次に繋げています。予備校で教員研修を受けることも良い刺激になるので活用しています。

教員として働く喜び(魅力)は何ですか?

教員として最高の喜びを感じたのは、担任として迎えた「卒業式」です。特に、中1から高3までの6年間を一緒に過ごした生徒たちの巣立ちの日には、それまでの苦労の日々がゴールを迎えた安堵と、彼らのこれからの活躍への期待感で、心が震えました。また、卒業生の結婚式に招待してもらったことありました。在校時の限られた時間の中で、本人にとってプラスと感じる関係性を築けていたのかと思えて、とてもうれしく感じられました。
生徒とのやり取りや関係がいつでもうまくいくわけではありませんでしたが、そのようなことも含めて、責任感と緊張感を感じながら、生徒との繋がりを築けることが教員として働くことの大きな魅力です。

生徒にとってこんな存在でありたい!理想の教員像を教えてください

学校という場においては「先生」と「生徒」であり、教える側と教わる側、大人と子どもという関係ではありますが、それ以前に、相手がひとりの人間であることを常に意識して、生徒一人ひとりをきちんとリスペクトできる教員でありたいと思っています。そして生徒からは、ひとりの人間としてリスペクトされる存在になりたいと思っています。授業をしっかりやるのは当然ですが、ちょっとした振る舞いや身だしなみ、生徒たちとの距離感、言葉使い、時間を守るとか身の回りの整理整頓とか、小さなことかもしれませんが、彼らのお手本になれるように日々意識して努力しています。

等々力中高の教員へ興味を持っている方へメッセージをお願いします。

本校に勤務して現在5年目となり、今年度は中学2年生と高校3年生の授業を担当しています。6年間にわたって生徒の成長を見守ることができることは、中高一貫校に勤める醍醐味です。また、本校の職員室はとにかく風通しが良く、他教科や他学年を担当している教員との関係性もとても濃い印象があります。そして、同じ学年・科目を担当している先生とも、方針や進度などについてこまめにコミュニケーションをとることができるので、迷いなく安心して授業に臨むことができています。
「教職員全員で生徒を見守る」という雰囲気に包まれた等々力中高で、3年間・6年間の学校生活を通して生徒たちが成長する姿をぜひ一緒に見守りましょう。