ここでしか味わえない
喜びが待っています。

付属中高

東京都市大学付属中学校・高等学校 専任教諭

S.W. 1995年度入職

これまでの経歴についてお聞かせください。

大学卒業後すぐに本校に勤務し、今年で31年目になります。大学ではドイツ語を専攻し、教員免許も取得しましたが、当時ドイツ語を教えられる学校は非常に限られていたため、英語の教員免許もあわせて取得しました。実を言うと、ドイツ語よりも英語の方が得意で、現在は英語教員として日々の授業に大きなやりがいを感じています。英語を通して生徒とコミュニケーションをとり、その成長に関われることは、この仕事ならではの喜びです。私は千葉県の自然豊かな地域にある公立の小中高でのびのびと育ちました。そのため、都内の私立校でのスピード感ある教育環境や、生徒たちの学習に対する意識の高さには、勤務当初かなりの衝撃を受けたのを覚えています。それでも少しずつ環境に慣れ、生徒とともに歩みながら、教育という営みの奥深さと面白さを年々強く実感するようになりました。

教員を目指したきっかけを教えてください。

教員を目指す直接のきっかけは、高校1年生のときに出場した英語スピーチコンテストで、千葉県で優勝したことです。田舎の公立校だったこともあり、当時周りに英語を話せる生徒はほとんどおらず、「あいつ英語できるらしい」と急に質問攻めにあうようになりました。そんな中で、人に英語を教えることの面白さを知り、「これを仕事にできたらいいな」と自然と思うようになっていきました。大学時代は予備校で4年間英語講師として働き、その経験も自信につながりました。正直なところ、就職活動は一切せず、英語を教える道しか考えていませんでした。私立か公立かにも特にこだわりはなく、「英語を教えられる場所」があればそれでよかった。教育に対する高尚な理念というより、私はただの「英語好き」がそのまま教師になったタイプです。

本校が目指すグローバル教育とは、どのようなものでしょうか。

本校が目指すグローバル教育とは、単に英語を使えるようになることではなく、「異なる価値観を理解し、尊重し、対話できる力」を育てることにあります。そのため、実際に異文化に触れる機会を大切にしており、希望制で参加できる多彩な海外体験プログラムを用意しています。たとえば中学3年生の夏には、マレーシアの「カンポン」(マレー語で村)で10日間のホームステイと現地校での体験プログラムがあります。高校1年生では、ニュージーランドでの17日間のホームステイと現地校体験、さらに中学3年の3学期には、約2か月半のターム留学(同じくニュージーランド)も希望制で実施されています。また、海外からの短期留学生を受け入れる機会もあり、校内でも日常的に異文化に触れることができます。こうした環境の中で、年々参加希望者が増えており、生徒たちの関心や意欲の高まりを強く感じます。さらに、各学年には帰国生が一定数在籍しており、英語の授業などでもお互いに刺激を与え合う、自然で活発な国際交流が行われています。

本校のグローバル教育の実現(ビジョン)に向けて、教員としてどのようにかかわっていますか。また、それに向けて日頃どのようなことを意識していますか。

本校のグローバル教育を実現していく上で、まず教員自身が「多様性を前提とした関わり方」を常に意識することが大切だと感じています。特に英語の授業では、英語の運用力そのものだけでなく、「異なる意見や価値観と出会ったときにどう対応するか」といった姿勢も育てていきたいと考えています。私は現在、国際部の主任として、帰国生の受け入れや海外研修の運営などにも関わっていますが、プログラムの内容だけでなく、生徒が安心して挑戦できる環境づくりを重視しています。また、英語力にばらつきのある生徒が一緒に学ぶ場面では、お互いの強みを引き出し合えるような課題設計やペア活動を工夫するようにしています。日々の小さなやり取りや授業の中にこそ、生徒の中にある「もっと知りたい」「つながりたい」という気持ちを育てるチャンスがあると思っています。英語を通して、生徒たちが世界と対話する力を身につけられるよう、日々授業づくりに取り組んでいます。

ご自身が教員として、今後どのように成長していきたいとお考えですか。

教員になって30年以上が経ちましたが、「これが正解だ」という授業の形は今も見つかっていません。だからこそ、毎年変わる生徒たちと向き合いながら、自分自身も学び直し、変化し続ける姿勢を大切にしています。今後も、授業づくりや教材研究を通じて、生徒一人ひとりの思考力や表現力をどうすればさらに引き出せるかを模索し続けたいと思っています。また、国際グループとしては、現在交流のあるニュージーランドの提携校との関係をさらに深め、将来的には現地校と本校との間で継続的な相互交流の枠組みをつくることも視野に入れています。近年、生徒たちの英語に対する関心が高まり、大学進学への意欲がますます高まっています。また、海外の大学を目指す生徒も出てきています。そうした生徒たちが自分の可能性を広げていけるよう、日々の授業や課外活動を通して、英語を「勉強」ではなく「使うもの」として実感できる場を増やしていきたいと考えています。そして、何より自分自身も常に学び続ける姿勢を忘れずにいたいと思っています。

本校の教員へ興味をお持ちいただいている方へメッセージをお願いします。

本校にご興味をお持ちいただき、ありがとうございます。私自身、公立ののんびりとした学校で育ち、初めて本校のような環境で働いたときには、その違いに戸惑うことも多くありました。しかし、生徒たちのまっすぐな向上心や、教員同士の真剣な対話にふれる中で、「ここで教えること」の面白さと重みを強く感じるようになりました。本校には、帰国生や多様な背景をもつ生徒が在籍し、授業ひとつとっても日々新しい刺激があります。教員間で、自由に学び合える雰囲気があるのも特徴です。「こうしなければならない」という枠に縛られるよりも、「生徒にとって本当に必要なことは何か」を一緒に考え、実践できる方と出会えたらうれしいです。完璧な準備は必要ありません。生徒に真摯に向き合う気持ちがあれば、きっとここでしか味わえない喜びが待っていると思います。

Message Movie